ギャンブル依存って、放っておくとどうなるの?
「ギャンブル、ちょっとやりすぎかな…」
「このままで大丈夫なんだろうか」
そんな不安を感じているあなたへ。
ギャンブル依存症は、気づかないうちに少しずつ生活の土台をむしばんでいくものです。
最初は「趣味の範囲」だったのに、気づけばお金・時間・人間関係・感情――
あらゆるものが、少しずつ崩れていく流れにハマってしまうことがあります。
この記事では、僕自身の経験も交えながら、ギャンブル依存によって何がどう変わっていくのかを
「4つのステージ」の順にわかりやすく解説していきます。
STEP確認
この記事はギャンブル依存症から抜け出すための「STEP0-6」です。
シリーズの他の「STEP 0」記事もあわせて参考にしてみてください。
- STEP 0-2【依存症かも?と思ったら自分を見直そう】
- STEP 0-3【本当の目的は“刺激”や“快感”?】
- STEP 0-4【本当の目的は“金銭”?】
- STEP 0-5【パチンコ・スロットはやめるべき?】
- STEP 0-6【パチンコ・スロット依存を放っておくと?】 ←今ココ
- STEP 0-7【パチンコ・スロットにハマりやすい人】
シリーズ全体の流れを確認したい方はこちら。
【なぜ?】ギャンブル依存だとどうなるのか
──気づかぬうちに深まる、4つのステージ
ギャンブル依存症は、ある日突然なるものではありません。
最初は「ただ楽しんでいるだけ」だったのに、
気づけばやめられなくなり、生活や心に影響を及ぼしていく──。
ここでは、パチンコを例に「ギャンブル依存が深まっていく流れ」を4つのステージに分けて紹介します。
ご自身や身近な人に照らし合わせながら、少しでも気づきのきっかけになればと思います。
ステージ1:楽しむ段階
この段階では、まだ「娯楽のひとつ」としてパチンコを楽しんでいます。
きっかけは友人の誘いだったり、暇つぶしだったり。
- 大当たりの快感が新鮮
- 現金化されることで「すごい!」という驚きもある
- お小遣いの範囲で楽しめている
この頃は「趣味の範囲」で済んでいるため、問題があるとは思いにくい状態です。
ステージ2:物足りなさが出てくる
数回の勝ちを経験すると、“もっと”を求める気持ちが生まれ始めます。
- 小さな当たりでは満足できない
- 「今やめれば勝ち」なのに、やめたくない
- 当たることより「連チャンしてる感覚」に快感を覚える
このころから、「楽しい」が「もっと当たりたい」にすり替わっていきます。
ステージ3:歯止めがきかなくなる(エスカレート)
ギャンブルに使う時間や金額が明らかに増えてきます。
問題なのは、自分の中で“やめるライン”を決めても、それを守れなくなってくること。
- 「今日はここまで」と決めても超えてしまう
- スマホや仕事中にもパチンコのことが頭をよぎる
- ギャンブルに使う時間を優先しはじめる
この時点では、ギャンブルに対する自制が弱まり、「依存傾向」が強まっている可能性があります。
ステージ4:生活や人間関係に影響が出始める
さらに進行すると、金銭面・感情面・人間関係に支障が出てきます。
- 借金が増える、貯金が激減する
- 家族に隠れて通うようになる
- 嘘や言い訳が増え、信頼関係にヒビが入る
- ギャンブルで使うお金を捻出するために他人のお金に手を出してしまうケースも
ここまで来ると、「自分ではもう止められない」と感じている方も多くなります。
それでもなおやめられないなら、それはすでに“仕組みとしての依存”が完成している状態かもしれません。
【なぜ?】やめられないのか──脳のしくみによる「報酬ループ」
ギャンブルをやっているとき、「次は当たるかも」という期待が強くなる瞬間がありますよね。
実はそのとき、脳の中ではドーパミンという“やる気”や“快感”を感じさせる物質がたくさん出ています。
これが、「もう一回だけ…」と繰り返したくなる原因のひとつです。
さらにやっかいなのが、負けたときの悔しさ。
この気持ちを消したくて、「次で取り戻せばスッキリできる」と、またギャンブルに向かってしまう。
そうやって、“脳が覚えた快感ルート”にハマり続けてしまうのです。
【サポート】専門機関に頼ってもいい
あなたが「もうどうにもならない」と感じているなら、一度、誰かに相談してみるという選択肢も、立派な“脱出ルート”の一つです。
相談できる公的機関のリンク
以下は、厚生労働省が提供している依存症対策の公式ポータルサイトです。
全国の相談窓口・医療機関の情報も掲載されています。
- 各都道府県の専門窓口や相談機関の一覧あり(外部リンク)
- 匿名での相談も可能(自治体によって対応形式は異なります)
- 家族の方も相談できます
【まとめ】まず“気づくこと”が脱出の第一歩
- やめられないのは、意志の弱さではない
- 依存とは、脳の仕組みと感情がつくる「回路のクセ」
- まずは自分の状態を見つめ直すことが、脱出への第一歩
次回(STEP0-7)
次はギャンブル依存になりやすいタイプを、「感情」「行動」「環境」の観点から整理して解説します。
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- STEP 0-5【パチンコ・スロットはやめるべき?】
- STEP 0-6【パチンコ・スロット依存を放っておくと?】 ←今ココ
- STEP 0-7【パチンコ・スロットにハマりやすい人】
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でも今は、そう感じていたのは“思考の仕組み”が乱れていただけだったんだと気づきました。
このサイト「脱出思考」では、機械保全士として培った現実重視の“整備の視点”をベースに、脳科学や心理学の知識、そして僕自身の体験をもとに、思考や感情を“仕組み”として捉えるヒントをお届けしています。
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参考・出典
- 厚生労働省,依存症についてもっと知りたい方へ,2025/4/21
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html - 厚生労働省,依存症対策,2025/4/21
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000070789.html