意志だけじゃ止まらない。だからこそ“整える”
「やめようと思っても、なぜかまた行ってしまう──」
このループにハマっている人ほど、必要なのは「意志」ではなく、 “環境を整えること”です。
この記事では、ギャンブルに「行きたくなる環境」を「行きたくならない環境」に変える為に行う5つのポイントのまとめになります。
STEP確認
この記事はギャンブル依存症から抜け出すための「STEP3-4」です。
シリーズの他の「STEP 3」記事もあわせて参考にしてみてください。
- STEP 3-1【依存回路“物理的トリガー排除”】
- STEP 3-2【気持ちを整える“心のケア”】
- STEP 3-3【依存回路“間接的トリガー排除”】
- STEP 3-4【環境を整える】(STEP3まとめ) ←今ココ
シリーズ全体の流れを確認したい方はこちら。
🔧 STEP3の【3つのポイント】
STEP3-1|【依存回路“物理的トリガー排除”】
物理的にホールへ近づかない。スマホ、道、ATM、アプリ── 行動を引き起こす“物理トリガー”を取り除き、踏み出せないように設計する。
このSTEPで得られること
- そもそも衝動が起きにくくなるので、我慢する必要が減る
- 意志に頼らない「自動的な防止回路」が働く
- やめるための最初のハードルを大幅に下げられる
STEP3-2|【気持ちを整える“心のケア”】
ストレスや疲労で暴走する感情。そこをリセットする“心の整備”が必要。 深呼吸・睡眠・休息など、定期メンテナンスで感情ブレを予防する。
このSTEPで得られること
- 衝動の“土台”になっていたストレスを軽くできる
- 心が整うことで、衝動自体が湧きにくくなる
- 「自分は耐えられる」と思える余裕が生まれる
STEP3-3|【依存回路“間接的トリガー排除”】
ギャンブルに向かう“人・感情・時間”のきっかけを深掘りし、遮断。 「いつもこうなる」という無意識の流れを、見つけて断ち切るための再設計ステップ。
このステップで得られること
- そもそも衝動が起きにくくなるので、我慢する必要が減る
- 意志に頼らない「自動的な防止回路」が働く
- やめるための最初のハードルを大幅に下げられる
まとめ:「意志より強い」のが環境と回路
- 人は“環境”に引っ張られて行動する
- 衝動もトリガーも、整えておけば自然と弱くなる
- 依存行動を止めるのは「我慢」ではなく「仕組み」

トラブルが起きやすい機械には、安全装置や動作制限が必要。
人も同じで、危ないルートは止める設計に変える。
脳と行動も、配線を見直せば必ず修正できます。
次回(STEP4-1)
次は、ギャンブルをやめるために大切な「代替行動」について、なぜ必要なのか、どんな考え方で選べばいいのかを解説していきます。
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参考・出典
- 厚生労働省,依存症対策,2025/4/21
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000070789.html - 楠奥繁則 (2004)。 職場におけるストレス・マネジメントの探究.立命館経営学, 42 (6), 115-133.
https://ritsumei.repo.nii.ac.jp/record/694/files/be42_6kusuoku.pdf